Nonlinear Product Labolatry |

ノンリニア制作研究室
【イントロダクション】
★ノンリニアとは何か?
リニア=線形。つまりリニアなメディアとは、定められた通りに順番に読み進めてゆく形式のメディアのことである。本や、映画などがこれに当たる。
ノンリニアとは、非線型。読者がただ直線的に読み進めてゆくのではなく、リンクをたどりながらあちこち拾い読みしてゆくような形態のメディアのことを指している。
★自動生成
★コンピューターゲーム
★ノンリニアな物語に向けて
ここでは代表的なノンリニア作品を紹介しています。
ここでは、ノンリニア制作あるいはその原理に関連した技術やコンセプトを紹介しています。
ここでは、ノンリニア制作の現場の方にいただいたコメントを紹介しています。
★ノンリニアの面白さ
ノンリニアというものはまた、ハイパーテキスト的な情報検索・表現にとどまらない。
構造化された情報の中から、ユーザーの望む編集方針に従ってコンピューターが素材を集め、編集し、ユーザーに提示するというシステムも考えられる。これも、ある一定の順序に囚われず、次々に異なる情報同士を組み合わせて、新たな編集制作物を生み出してゆくという意味で、ノンリニアであると言える。
さらに広義には、コンピューターゲームもノンリニア・メディアの範疇に含まれる。コンピューターゲームにおいて、プレイヤーはソフトウェア内部に隠されている情報に、随時アクセスしながらゲームを進めてゆく。そのとき、情報へのアクセスはプレイヤーの操作次第でダイナミックに変化させることができるからである。
はるか昔から、物語というものはリニアな構造に作られており、読み方も一方向に限定されていた。物語や神話はもともと、『語り部』によって語られるものだったからである。しかし現在、物語にもノンリニアな構造を持ち込んで、新たな表現を作り出そうという動きが活発化しており、各方面で様々な実験が行われている。
当研究室ではこの流れを受け、ノンリニアなフィクションの制作について、多角的な研究を行っている。
【ノンリニア作品紹介】
【ノンリニア関連技術紹介】
カットアップについては、特集「異界」でも取り上げています。
コンピューターを使ってユーザー自身が大幅に映像作りに関与できるような、
インタラクティブで即興的な映画製作のシステムについての研究です。
MITメディアラボ所長ニコラス・ネグロポンテ氏の著作『ビーイング・デジタル』では
この研究の背景のビジョンが語られています。
要は、これからのデジタル放送は、すでに編集されたものを流すのではなく、
「素材」と「その素材が何を示すのかの情報」を流し、ユーザー側で見たい情報を
自動編集して見る形式が一般的になるのではないかという話です。
確かに、そうかも知れません。その萌芽はすでに現れています。
ユーザーが集めたい情報のキーワードを入力しておくと、ネットで番組表を
ダウンロードし、そのキーワードに関連した番組だけを自動的に録画してくれる
ハードディスクレコーダーはすでに市場に出回っています。
人工無能を総合的に扱っているサイトです。
人工無能とは、人間との会話を行うコンピュータープログラムのことです。
人工知能と違い、構文解析や意味解析を厳密に行うのではなく、キーワードを検出し、
それに関する話題を内部データから引き出して“あたかも会話が成立しているように
見せかける”という点が、人工無能と呼ばれるゆえんです。
前述の「RACTOR」なども、人工無能です。
【ノンリニア制作の現場】
【ノンリニア制作のこれから】
ノンリニアとは空間化されたフィクションであると言われる(Bolter1991)。
確かに、空間的な編集物であれば、ノンリニア化することは容易であり、面白さや便利さも想像しやすい。百科事典や、雑誌や、ドキュメンタリーといったものがその範疇に入るであろう。
しかし、「物語」はどうであろうか。物語というものは、もともと時間軸的な柱をもとに、さまざまな登場人物が相互作用を繰り広げてゆくものである。その時間軸を廃し、空間軸だけで展開される物語というものは、一体どのようなものになるのであろうか。
WAXという作品がある(Blair1991)。これは、断片化されたシークエンスをランダム的につないで、一つの物語としてまとめあげられた作品だと言われている。作り方が作り方だけに、内容はやはり相当に難解である。
ノンリニアという形態を生かし、なおかつより多くの観客が理解し、面白がれるような内容を持つ作品を作ることがノンリニア制作におけるこれからの課題であろう。
【研究プロジェクト】
【目次に戻る】
*このサイトはリンクフリーです。無断転載は禁止いたしますが、無断リンクは奨励いたします。 postman@fake-reality.com
日本偽現実工学会会報 [The Bulletin of Japanese Fake Reality Engineering Society]