Religion Engineering Laboratry |
宗教工学研究室
【宗教工学とは?】
偽現実工学の目的は、生き難い現実の中に、偽現実という認識の層を作り出すことによって、現実の生き難さを解消する又は回避するというものです。これを聞いて、何かお気付きになった読者の方々も多いでしょう。以前から存在するもの、というより、文明の誕生以来、常に文化の中心となってきたもので、これとよく似た役割を持つものがありました。
そう、宗教です。
偽現実工学は、技術・思想・娯楽を三本柱として展開していますが、現在のようにテクノロジーの発達していない時代にあっても、宗教は強力な偽現実を構築してきました。ときには、その偽現実をもとにして現実が作られていくことも多々あったのです。
そこでこんな疑問が生まれます。
はたして、宗教はどのような技術・方法論によって偽現実を作り上げていたのか?
それは、現代の現実生活に応用できるところはないであろうか? また、現代の発達した情報技術を使い、発展させることはできないだろうか?
このように、宗教が用いていた偽現実構築のための情報技術及び社会心理学的情報技術を研究し、さらにそれを現代に応用・発展せさせてゆくことが宗教工学の目的です。
【概論】
ここでは、宗教とその他の偽現実を比較し、以後展開する宗教の偽現実構築技術の議論をコンピューターゲームなどの現在の偽現実と結び付ける方法を考察しています
【偽現実構築技術紹介】
◆聖書
◆世界観を具現化した建築物(聖堂)
◆普遍史
◆修道院
◆カバラ
◆記憶術
◆アルス・マグナ(大いなる術)
◆宗教画(寓意図)
『その宗教の、世界設定、行動規範、価値尺度などの教えを記述した文書。いわば、心理プログラムのソースリストとでもいうべきもの。物語の形式をとることが多い』
『儀式などに使われる聖堂は、その宗教の世界観に沿って作られている。つまり聖堂は、その宗教の考える世界像のミニチュア版になっているのである。教義の語る世界像と完璧に整合性がとれた構造と内装・外装は、そこに入る者を日常から離脱させ、宗教的偽現実の世界にいざなう』
『世界の始まりから終わりまでの歴史が記述されている。今の世界はなぜこのようになっているのか、そしてこれからどうなってゆくのかを完全に記述しようとした試み。史実との矛盾を抑え切れなくなり、ついに挫折した』
『聖書にあるイエス・キリストの使徒たちの行動や生活にあこがれ、現世のしがらみを捨てて、その模倣に当たるというもの』
『ユダヤ教神秘主義。聖書の隠された意味を、縦読み、文字の入れ替え、単語の数値化による照応関係の発見によって解読しようとする方法論。後にキリスト教に取り入れられ、ルネサンス新プラトン主義の潮流を形成した』
『脳内に人工的な情報空間を構築し、それによって思考や弁論を支援してゆこうというもの』
『神学的な基本概念を記号化し、それらをメカニカルに組み合わせることによって、あらゆる叡智を導き出そうとした試み。その方法論の本質は、現代の人工知能に繋がっていると言われる』
『宗教的メッセージや教訓などを、特別な意味を持った絵記号によって構成したもの』
【応用・発展プロジェクト】
【補稿】
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日本偽現実工学会会報 [The Bulletin of Japanese Fake Reality Engineering Society]