Introduction of Japanese Fake Reality Engineering Society |
(にほんにせげんじつこうがっかい)
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「 技術・思想・娯楽によって偽の現実を創り出し、生き難い現実の改訂・解体もしくは回避を図ることを目的とした偽学問」
(日本偽現実工学会綱領・第一章第一節「偽現実工学の定義」より)
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従来、人や物の流れに付随した要素であった「情報」の役割が、技術の進歩によって急速に拡大し、現在、世界全体は高度情報化という大きな流れの中にあります。そして、企業や大学や政府は、その流れに乗り遅れまいと急ピッチで情報化を推し進めています。情報化によって、人・物・金・情報の流れが高速化し、経済全体が活発化することは間違いないからです。
しかし、だからといってそれがすぐに人々の暮らしをよくすることにつながるかといえば、必ずしもそうではありません。人の世の生き難さはそのままに、人・物・金・情報が高速回転してゆくというのが、情報化社会の様相でしょう。21世紀の高度情報化社会では、情報化に伴った、今までにはない様々な生き難さが現出することも考えられます。
そこで求められるのが、人々がよりよく生きるために、偽現実を有効利用するということです。無味乾燥で退屈で、冷酷な現実。人間をその巨大な渦の中に巻き込み、あっという間に食らい尽してしまう現実。しかし、その現実に背を向けず、否、仮に背を向けるにしても、せめて服だけは後前に着るという気概こそ、これからの時代に必要なものです。
そういった社会的要請に応えるため、技術・思想・娯楽といった多分野にわたる「知」を統合し、より高度な偽現実を創り出すことを目的として、1996年5月、日本偽現実工学会は発足しました。
皆様方の熱い声援と、より多くの人材の参加を、心からお待ちしております。
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国際連合・日本国政府・アメリカ合衆国政府・NASA(アメリカ航空宇宙局)・MIT(マサチューセッツ工科大学)・東京大学・慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス・情報処理学会・日本電信電話株式会社・日本放送協会・空想少年
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日本偽現実工学会会報 [The Bulletin of Japanese Fake Reality Engineering Society] |