もうすぐ実現化する新サービス


【会社(在宅勤務)】

昔から、情報インフラの整備というと真っ先に挙げられていたのが、在宅勤務の実現 である。しかし実際には、勤務管理や打ち合わせが出来ないなどの問題から実現は難しい とされてきた。だが、現在ではその状況も変わりつつある。雇用の流動化や雇用形態の 多様化の進展に加え、光ファイバー網による高速通信の実現やマルチメディア技術の 発達により、打ち合わせや勤務管理の問題もクリアできる見通しが出てきたのである。

それを実現する上でキーとなる技術が、グループウェアとバーチャルリアリティーである。 グループウェアは、組織的な共同作業を支援するための、データベース、電子掲示板、電子メール、 電子会議支援などのシステムから構成される。そして、バーチャルリアリティーとは 言うまでもなく仮想現実システムのことである。これらを統合すると「地理的に離れた 者同士がネットワークを通じて仮想的なオフィスに集まって働く」というシステムが 実現できる。


▲仮想オフィスの想像図。近い将来、こんなオフィスで働くことも夢ではない

しかし、これだけでは不完全である。何かが足りない。では何が足りないのであろうか?
賢明な読者の皆さんはもうお気づきであろう。そう、飲み屋である。
日本のような、会社というものが機能集団ではなく共同体であるような組織形態では、社員同士でのインフォーマルなミーティング、つまり飲み屋における憂さ晴らしというものが重要な機能を持つことは学問的にもしばしば指摘されている。現在、このインフォーマルなミーティングをオンライン化するための研究も進められている。ネットワーク上に仮想の飲み屋を作り出し、地理的に離れた者同士でも飲み会ができるようにするのである。
このとき問題になるのが、オンラインでのミーティングでは酔えないということであるが、これも徐々に解決されつつある。

SFのように、脳と電子機器を直結することができれば、エンドルフィンなどの快楽物質を脳に湧出させる信号を送るという手が考えられるが、現状では夢に過ぎない。
では、どのような方法があるのだろうか?
ひとつは視覚を使ったトリップ、つまりビデオドラッグを利用する方法である。 そしてもうひとつは、初期のバーチャルリアリティーシステム で問題になった、身体動作と視覚情報の微妙なズレが引き起こす「乗り物酔い」を活用する方法である。 これらの技術によって、擬似的な酔っ払い状態を作り出すことが可能になりつつある。


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